
7. 写真的な精密さ
リッツの外に停まるロールス・ロイス
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多才な芸術家
ロイ・アンソニー・ノッコルズ(1911~1979年)は、1920年代にゴードン・クロスビーら、すでに名声を確立していた雑誌イラストレーターたちと競わなければならなかった。彼の才能は見過ごされることなく、兄のハロルドが著名な自動車ジャーナリストであり、ロールス・ロイスの歴史を綴った名著『The Magic of a Name』の著者でもあったことは、最高級自動車メーカーへの扉を開くうえで間違いなく助けとなった。ノッコルズは機械を精密に描くことに秀でていただけでなく、ドライバー自身を見つめる鋭い観察眼も備えていた。ステアリングを握るレーシングドライバーの、集中力に満ちた正確な運転姿勢を見事に捉える手腕は高く評価された。さらに第二次世界大戦中には、英国王立空軍の公式戦争画家を務め、その技術的知見を生かして、木製戦闘機モスキートのための画期的な迷彩塗装を開発した。